ヘリによるすり抜け摘発が行われる

ヘリコプターと白バイですり抜けを監視

大阪府警は、バイクのすり抜け運転についての監視と取り締まりを強化する取り組みを始めています。
2022年11月10日には国道170号線を中心とした取り締まりを行い、121件もの摘発をしています。
この国道170号線は地域の中でも特に事故が多いルートで、その一因としてバイクのすり抜けからの、自動車との接触が考えられています。
そこで、ヘリコプターで上空から監視すると共に、現地を白バイが走行することで摘発を行うという取り組みを実施しました。

混雑している道路では、大小関わらずバイクは自動車の間をすり抜けて前に行こうとする動きが多くなります。
こうした走行は自動車にとってもバイクにとっても事故につながる確率が高くなるということで、真剣に考えるべき問題となっていたのです。
より早く渋滞を抜けたいというライダーの気持ちは理解できるものではありますが、やはりスペースがないところをすり抜けるのは危険が伴います。
また、自動車ドライバーからすると死角になっているところからバイクが出てきますし、そもそも渋滞中に後ろから抜かれるということは想定していません。
そのため、予測できない事故が起こりやすくなるのです。

また、こうした状態の道路では事故が起こると被害が通常よりも広がる可能性も高いです。
走行スピードこそゆっくりではありますが、バイクが自動車と接触して転倒すると、一台だけでなく複数の自動車に衝突する危険性が高まります。
実際に、すり抜けをしたバイクが転倒して、後続のトラックに死亡するという痛ましい事故も起きています。

さらに、関連して玉突き事故が生じやすくなることもあります。
渋滞している中で事故が生じると、その混雑ぶりはさらにひどくなってしまうということもあり、周りにも大きな影響をもたらすのです。

年末にかけて多発する事故に集中的に取り組む

こうした事故はどの時期にも起こるとはいえ、特に年末に多発する傾向にあります。
他の時期よりも交通量が多くなりますので、道路の渋滞が発生しやすくなり、その分バイクのすり抜けをするケースも増えるからです。
また、寒さのためバイクの運転手も待機するのを嫌がり、できるだけ早く走りたいという気持ちが生じるものです。

しかし、冬の時期は日没が早くなることから、夕方の時間帯には自動車ドライバーからすると死角が事実上広がってしまいます。
また、年末は普段あまり運転をしない、もしくは運転は近郊だけという人も遠出をすることが多くなります。
それだけメイン道路での渋滞が増えて、不慣れなドライバーが道路を通行しています。
事故のリスクが高まる時期となりますので、こうした摘発を行うことで安全運転の意識を高めることはとても重要なのです。


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