電動アシスト自転車の普及により原付バイクが売れなくなっている
今ではさまざまなメーカーが電動アシスト自転車を販売しています。
以前の電動アシスト自転車といえば、ママチャリに大きなモーターを付けたスタイルばかりでしたが、今ではスタイリッシュなモデルが続々登場している状況です。
一方、50ccの原付バイクが大きく売上を落としているのをご存じでしょうか。
50ccバイクといえば、以前はオートバイへの入り口として多くの若者が乗っていました。
16歳になると同時に免許を取る若者は、どこの高校でも見られたものです。
ところが、電動アシスト自転車が普及した今、わざわざ原付免許を取得して原付バイクを購入するより電動アシスト自転車でいいじゃないかと考える人が増えています。
そもそもオートバイへのエントリーとして50ccバイクがあるといっても、オートバイと比べて50ccバイクはそれほどカッコよさを追求するものではありません。
基本は通勤や通学、もしくは日常の買い物など、実用性のために選ばれるタイプのバイクです。
そのため趣味性の高いモデルは多くなく、ギア付きモデルもほとんどありません。
趣味を追求するのが二輪免許取得の理由なら、わざわざ原付バイクを買わなくても、最初から趣味性の高いオートバイを買えばよいということになります。
実用性の面では、特に都市部では50ccバイクより圧倒的に電動アシスト自転車の方が上でしょう。
50ccとはいえ免許が必要なバイクには、さまざまな法規制があります。
一方、電動アシスト自転車はあくまで自転車ですので、誰でも免許なしで簡単に乗れます。
二段階右折や制限速度30kmなどの規制があることを考えると、わざわざ原付バイクを選ぶ人が少なくなったのは当然と言えるでしょう。
消滅したギア付きの原付バイク
先ほども少し触れましたが、現在ではギア付きの原付バイクは消滅してしまいました。
となると、オートバイの入り口として原付バイクを選ぶ意味がなくなってしまいます。
実用性で選ぶなら、電動アシスト自転車の方が上だとは先述したとおりです。
今後、今よりも歩きや自転車での住みやすさを重視した町づくりが進むでしょうから、原付バイクが売れなくなるのは確実ではないでしょうか。
趣味性を追求するバイク
実用面では電動アシスト自転車に軍配が上がるため、バイクメーカーでは趣味性の高いモデルを打ち出してバイクの普及を図ろうとしています。
しかし、趣味性を追求しても一部のバイクファン以外には刺さらないでしょう。
実際、かつては実用性が武器だったサイドカーは、今では完全に趣味のためのバイクとなりメーカーも製造しなくなってしまいました。
このままではバイクはどんどんマイナーな趣味となってしまい、実用性で選ぶ人たちは自動車や電動アシスト自転車に向かうという流れになりそうです。